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mugenで狂キャラを作ってみたい貴方へ送る【技性能の考え方】

狂キャラのススメ

技の性能の塩梅って難しい所ですよね。
この記事で話すのは、無敵技と即死技についてなんですが、
その前に一つ、見世物としてのmugenの話をします。

mugenは今は基本的にはAIの対戦動画が主流になってます。
見る側の視点に立った時に、試合として面白いかどうかってのは大事ですよね。
自作キャラが主人公として、他のキャラはモブみたいに思っちゃうのは製作者あるあるだと思うんですが、
キャラが面白いかっていうのと試合として面白いかっていうのは別物です。

そこで重要になるのは「試合を動かしていく」ということだと思います。
見世物として、お互いに同じ技を振りあって回避し続けるような状態になっちゃうと、
ダレるんですよね。同じ光景が続けば飽きてくるのは当然ですよね。
オメガトムハンクスとかってもう動画で見ることはまずないと思いますが、
ああいう1か0かしかないキャラは試合にならないっていうことと近い話です。
試合が動いていって、グラデーションしていくなら少なくとも見てて苦痛にはならんと思います。

無敵技について。
当たり前ですけど、無敵というのは劇薬です。
ものっすんごく強いので塩梅には気を付けるべきです。
試合が動かなくなってしまう原因の最たるものが無敵です。
無敵技が作る時は、最初から最後までずっと無敵の技は作らないこと、
作るとしても何らかの制限をかけて使いたい放題にはしないことが大事ですね。
わかりやすいのはゲージを使うことですが、他にもHPを消費するとかでもいいです。
「それを使い続けてたら、相手からは攻撃受けないけど自分は負ける」という技なら、
一生ブンブン振り続けるわけにはいかなくなり、試合が動きますよね。

自分から試合を動かすつもりがないなら、相手に試合を動かしてもらえるように作るべきです。
例えば無敵の最中に自分のstatetypeやmovetypeをコロコロと変えてやるとか。
試合の停滞は、お互いがお互いに当たらない技を振り続ける結果起こることなので、
相手のAIが無敵以外の技を振るように仕向けてやれば、それでも試合は動きます。
ちょっとズルいやり方ですけどもね。
自分も相手もお互いに相手に動いてもらうことしか考えてなかったら泥仕合ですしね。

無敵技は全体フレームをなるべく抑えることを推奨します。
これは全画面技みたいなゲージ技であってもです。演出は短く。
なぜかといえば、完全無敵技を振っている間は実質的に試合が止まっていることを意味するからです。
大技を振ったはいいが、それを無効化する相手と対面してる時にどうなるかを考えましょう。
こっちの攻撃は効かないし、自分は完全無敵で受けないしで、その技の間は試合は完全に停滞します。

無敵はたった1つのステコンだけで成立できるお手軽さでありながら、
即死技術が上がった現在でもほぼほぼ最強の防御性能と言っていいものですから、
なんかしらの所でダメージを受けるように調整しておきましょう。
特に無敵になるだけで攻撃しない技はじっくり吟味するべきです。
当身にかからないし、自分から試合を動かせないしで試合の停滞を招く要素の塊ですからね。

即死技について。
狂ランクにおいて、即死技はたやすく飛び交う場ではありますが、
まず即死技の役割について考えてみましょう。
即死技は、試合が停滞してしまった時に、決着をつけるための一押しです。
現状を打破する為の手段ですから、多くの場合においては大技として作られていますよね。
使用に何か制限があったりして、堪忍袋の緒が切れた時に使うものが大半です。

そのため、即死技はそのキャラの平時の戦い方とは異なる内容のものを選ぶといいです。
他の技で当身を持っておらず、無敵ブンブンへの対応策がないならば、
即死技には当身をつけて無敵を貫通させるようにするとかそんな感じです。
通常攻撃が効かない相手に、通常攻撃に毛が生えたような即死技撃ったってしょうがないわけです。

即死が効かなかった時のことを考えておきましょう。
例えば全部の攻撃が即死技だったりしたら、即死が効かない相手に詰んでますよね。
それなのに自分はバリバリ無敵で耐えまくりますーとかだと、
お互いに有効手がなくなって試合が停まります。
即死技をブン回すこと自体がコンセプトというキャラもいるわけなんですが、
即死技そのものが試合停滞の引き金になったら元も子もないので、
停滞しないように何かしらの索は考えときましょう。

そして、即死の内容には"変数弄りだけは絶対使わないようにする"といいですね。
個人的に、神と狂の境界線は変数弄りを用いるかどうかだと考えています。
変数弄りはmugen公式からも非推奨な代物ですから、
「それを使ってまで勝ちたいか、勝ちたくないか」が神と狂の境界線じゃないかと思うんです。
混線バグは、結局相手を即死させる手段が変数弄りくらいしかないから混同されてるだけで、
混線バグそのものが神キャラの技術かっていわれると私は否定します。
で、変数弄りを使うなら使うでちゃんと相手を殺しきれるようにしましょう。
まーじで相手の不具合を招く要素でしかありません。
なまじ即死に失敗したせいで、相手をキャラとしてグチャグチャにさせてしまうのは色々とダメだよねと。
即死技を使うなら後始末も忘れずに。

即死技の役割が停滞した状況を変えるということですから、
停滞を打破できるのであれば、仮に即死させることがなくとも同じ役割を持てます。
この辺は永続ターゲット系の技術が可能にしたもので、
例えば銀の聖者とかっていうのは範囲内に相手がいるなら実際に当たったかどうかとは別に
直接相手の体力を削る能力を持っていますよね。
試合を動かすのには必ずしも即死させる必要はないってことですね。

無敵技と即死技についての考え方を書き記しましたが、
参考にするならエルクゥはこの辺について非常によくできているキャラです。
エルクゥは、振ってるだけでずっと無敵になって逃げきれる技を一つも持っていません。
強襲、ライフゲージ変換、ヨークはどれも終わり際にほんの少しだけ無敵のない瞬間があります。
唯一、衝撃波だけは最後まで完全無敵なんですが、
これは体力もゲージも両方使うのでずっと使い続けることができません。
鬼の爪零式はエルクゥの象徴的な即死技ですが、
小さいダメージを多段ヒットさせて削るのが主力となっているエルクゥの中で、
大ダメージ打撃と大ダメージターゲットライフを使った即死技となっているため、
多段が効かない相手であってもトドメを刺すことができるように作られています。停滞打破ができます。
10ゲージ技だから連発が効くようにはできておらず、
使えばゲージが無くなって直後のフォローがしにくい「弱い状態」になってくれます。
即死技を使うことにリスクがあり、即死が効かなければ試合展開を相手に明け渡します。
当たった時にのみ演出に移行するから効かないのに振り続けて試合を止めるってこともないです。
演出はシンプルでいてカッコよく、短いので飽きが来ません。
この性能が意図されてこうなっているのか、たまたまこうなってるのかは知りませんが、
とにかくエルクゥの無敵技と即死技の塩梅は、狂キャラの中でも1、2を争う優秀さだと思ってます。

私の作ったエルクゥAIは強さを引き上げることだけを考えてああなったんですが、
最初はとりあえず無敵技ぶんぶんさせときゃずっと無敵になるんじゃねーと思ってました。
実際は割といろんな技を使うようになってるのは見ればわかると思います。メインは強襲と衝撃波と狩猟ですが。
技同士が性能を保管しあって、色々な技を状況に合わせて使う必要が出てくる性能を、
私は「美しいキャラクター性能」だと感じます。
興味がある方はエルクゥのAI作成チャレンジやってみると面白いと思います。ほんと美しい性能してるので。

おまけ
私の出したキャラの中で、試合の動かし方の出力の話。
・烏座U235星、台風193号、チリー、諏訪大陸
コンセプト自体が無敵ぶんぶんキャラによる試合停滞を打破することだった。
永続ターゲットにより打破をしているのがこの4キャラ。必ずしも即死は必要じゃない。
前者2体は常時無敵だが自身の体力が減少し、後者2体はアーマーなので攻撃を受ける。

・首塚小町
コンセプトは逃げ切り専門で、試合を停滞させていくことが目的だが、
本当に停滞してしまうと全く面白くないキャラになるので無敵は連続しないようにした。
無敵技から無敵技を繋げようとすると、無敵がつく前に隙ができる仕様。

・縻拿乃天罰
防御状態と攻撃状態が切り替わるのがコンセプトだが、
防御状態の時は相手が動いてくれないと成り立たない性能のため、
自身の属性を変えて相手に動いてもらうよう促している。
それでも相手が動かず、試合の停滞を感知すると勝手に攻撃状態に切り替わる。
防御状態のままだとタイムアップで不利なので逃げ切りがしにくい調整。

・エクストリーム・アサラウス
無敵の塩梅の考え方を真逆にしたキャラ。
「無敵技を振り続けることで停滞が起こる」のであれば、
「無敵じゃない技を振れば停滞は起きない」わけだが、
常時勝手に攻撃が出ていて、引っかかったら技を振ってしまう性能で実現したのがこれ。
それでも相手に一切隙がなく全く技が出ることがないまま時間が経過すれば、
停滞したことを感知し、%nF1で停滞を打破しにかかる。

・韋駄天狗
イメージとして、相手の攻撃を素早く回避するキャラというコンセプトの
自分なりの回答がコレ。
避けたとしても避けた先に攻撃があったら当たるよね。
無敵じゃなくて、あくまで回避してるだけ。というのを実現したかった。

・吾亦紅
死なないから試合の決着自体はタイムアップまで大体出ないんだけど、
それはそれとして相手の攻撃を大体なんでも受け続けるので、
試合展開が停滞するということはないように作った。
相手は自由に連携でも大技でも使えばよくて、演出の博覧会状態になる。

・邪道外道神
無敵になる行動が多いが、無敵が永続しないように発生後には途切れる調整。
当身による加護にも隙間フレームが存在し、
振り続けてれば完全無敵とはならないようにしている。

・栄魔雀
立直中のダメージカットにより相手の攻撃を受けない状態が続くことがあるが、
お互いに有効打がなくなる停滞状況に陥っても手牌の交換は行っている。
役が成立して即死技を放つと、その後は牌が初期化されて聴牌がなくなる。
聴牌なければアーマーもなく、相手に試合展開を明け渡す仕組みになっている。

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